データレジデンシーはどう決まりますか?
データレジデンシーは、インフラの選択で決まります。どのクラウドリージョンにデプロイするか、データベースプロバイダーがどこでクラスターを動かしているか、バックアップとリードレプリカがどこに置かれるかです。見失いやすいものでもあります。マルチテナントのSaaSは顧客のレコードをリージョンをまたいで複製することがあり、連なる再委託先のそれぞれが、データの所在地の候補を増やします。データが関わる国をすべて挙げられないなら、自社のレジデンシーを把握しているとは言えません。
GDPRはEU域内でのデータ保存を求めていますか?
いいえ。GDPRは、個人データをEU域内にとどめることを義務づけていません。第5章(第44〜50条)は第三国への移転を定め、十分性認定、標準契約条項、拘束的企業準則といった適法な経路を用意しています。逆に、EUのサーバーだからといって、それだけで準拠になるわけでもありません。親会社が外国の開示法に従うプロバイダーなら、EUにデータがあっても状況は複雑になりえます。レジデンシーはGDPRの評価における1つの変数であって、結論ではありません。
セルフホストでデータレジデンシーはどう変わりますか?
レジデンシーが、ベンダーとの交渉からデプロイの判断に変わります。プラットフォームを自社で運用するなら、国、プロバイダー、バックアップの置き場所を自社で選べます。データレジデンシーは、インフラ設定の1行になります。この管理権こそが、GDPRのもとでのセルフホスト、さらに広くは顧客データを自社で持つことを選ぶ大きな理由です。
小さなチームにとってデータレジデンシーはなぜ重要ですか?
購入者が尋ねてくるからです。セキュリティ質問票、エンタープライズの調達、プライバシーに敏感な市場は、どれも「データはどこに保存されていますか?」への一言の答えを求めます。再委託先のリストを転送するのではなく、具体的なリージョン名で答えられる小さなチームは、そうしたやり取りを早く終えられます。レジデンシーを早めに決めるのは安上がりでもあります。後から本番のデータベースを法域をまたいで移行するのは、そうはいきません。