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チャネルをまたぐジャーニーオーケストレーション

ジャーニーオーケストレーションとは、チャネルと時間をまたぐメッセージを1つのフローとして連携させることです。各チャネルを個別に動かすのではなく、分岐、待機、イベント待ち、A/B分岐、チャネル横断の送信除外によって、一人ひとりにとって最適な次の一手を決めます。メール、SMS、Webプッシュ、アプリ内メッセージを、別々のキャンペーンではなく1つの会話として扱います。

更新日:7分で読めます執筆 fromHello

要点

  1. オーケストレーションは、チャネルをまたぐ順序、タイミング、送信除外を制御します。単一の直線的なフローの上に位置する層です。

  2. 分岐とイベント待ちによって、経路が行動に反応します。A/B分岐では、経路そのものをテストできます。

  3. チャネル横断の送信除外と送信頻度の上限によって、1人にすべてのチャネルから同時にメッセージが届く事態を防ぎます。

  4. ジャーニーがオーケストレーションされていると言えるのは、読み取って舵取りに使えるゴール指標に結びついている場合だけです。

単一のフローに比べて、オーケストレーションが加えるもの

単一の直線的なフローは、決まった時刻どおりにステップ1、ステップ2、ステップ3と送っていきます。オーケストレーションは、その上に制御の層を加えます。一人ひとりにとって最適な次の一手を決め、そのステップのチャネルを選び、適切なタイミングまでメッセージを保留し、送りすぎになるものを送信除外します。ジャーニー(MAツールでいうシナリオ)を構成するノードの分類(エントリー、送信、待機、分岐、終了)については、カスタマージャーニーとはで解説しています。このガイドで扱うのは、それらのノードを複数の独立した会話ではなく、1つの連携した会話として動かす層です。

分岐とイベント待ち

ジャーニーを、ただ進むだけでなく反応するものにする仕組みが2つあります。分岐は、プランの種類、セグメントへの所属、直前の行動などの条件を読み取り、人をどちらかの経路に振り分けます。イベント待ちは、特定のシグナル(購入、ログイン、返信)が届くか、タイムアウトになるまでジャーニーを一時停止し、その後に先へ進めます。2日目に有料化したトライアルユーザーに、3日目の有料化を促すメッセージを送るべきではありません。イベントは自社のトラッキングから来るため、オーケストレーションの質はデータの質で決まります。分岐に使いたいイベントが計測されていないなら、まずファーストパーティデータとトラッキングで、その点を直してください。

A/B分岐:文面だけでなく経路をテストする

件名のテストは、1つのメッセージの2つのバージョンを比べます。ジャーニーの中のA/B分岐は、経路の2つのバージョンを比べます。タイミング(すぐ送るか、1日待つか)、チャネル(メールが先か、Webプッシュが先か)、構成(2ステップのナーチャリングか、5ステップか)で分けることができます。A/B分岐のノードで各人をランダムに割り当て、どちらの経路がより多くゴールに到達するかを測定します。テストの対象は文言ではなく、オーケストレーションの判断そのものです。

オーケストレーションされたオンボーディングのジャーニー。エントリーから分岐でアクティブなユーザーと非アクティブなユーザーを分け、メールでの後押しが48時間でタイムアウトするイベント待ちにつながり、アクションのなかった人にだけ、アクティベーションのゴールの前にSMSが届きます。

チャネル横断の送信除外と引き継ぎ

送信除外は見落とされがちな部分ですが、オーケストレーションとスパムを分けるのはここです。これがなければ、ライフサイクルメール、休眠顧客の掘り起こしのSMS、アプリ内のプロンプトが、同じ日に同じ人に一斉に届きかねません。それぞれが単独でつくられているからです。チャネル横断の送信除外と送信頻度の上限(フリークエンシーキャップ)は、すべてのチャネルにまたがって人単位で同時に適用されるため、チャネルごとの量だけでなく、全体の量が制御されます。Brazeはこのルールを端的に表現しています。顧客が体験するのはブランドであり、別々のチャネルではない、と。引き継ぎは、次のステップをどのチャネルが担うかという関連した判断です。繰り返すのではなく段階を上げます。最も安く、最も押しつけがましくない接点から始め、反応がない場合にだけ、より直接的な接点に移ります。アプリ内メッセージがWebプッシュやメールに勝るのはどんなときかは、Webプッシュとアプリ内メッセージで解説しています。

すべてのジャーニーをゴール指標に結びつける

ゴールのノードがないジャーニーは、ただのシーケンスです。ゴールとは、そのジャーニーが動かすために存在する指標です。アクティベーション、再アクティベーション、リピート購入などで、スタートアップのノーススターメトリックと対応しているべきです。ゴールには2つの役割があります。A/B分岐に経路を比べる基準を与えること、そしてゴールに到達した瞬間にその人をジャーニーから外すことです。これ自体が送信除外になります。オーケストレーションは仕組みであり、オムニチャネルは、それがすべての接点で1つとして機能したときに到達する成熟度です。マルチチャネルとオムニチャネルの違いで取り上げたとおり、機能のチェックボックスではなく、連携の成果です。Customer.ioやIterableといったホスト型のプラットフォームが、ビジュアルジャーニービルダーを製品の中心に据えているのも、まさにこのためです。構築するときは、範囲を絞って始めてください。ゴールを1つ決め、それに必要なイベントを計測し、直線的な理想の経路をつくります。そのうえで、稼働させる前に分岐、イベント待ち、全体の送信頻度の上限を加えます。送信はサーバーの深夜0時ではなく、その人が現地でアクティブな時間帯に行い、送信を控える時間帯を守ってください。SMSでは、それが礼儀ではなく法的な要件であることも少なくありません。オーケストレーションは、抑制によって真価を発揮します。最良のフローは、多くの場合、何も送らないと判断するフローです。

FAQ

よくある質問

  • ジャーニーオーケストレーションとマーケティングオートメーション(MA)は同じものですか?

    いいえ。カレンダーに沿った自動化は、決まったシーケンスを時刻どおりに実行します。オーケストレーションはその上に判断の層を加えます。一人ひとりについて次のステップとチャネルを選び、イベントに反応し、チャネルをまたいでメッセージを送信除外して、誰にも連絡しすぎないようにします。自動化は、オーケストレーションが連携させるツールの1つです。

  • オーケストレーションで送信除外がそれほど重要なのはなぜですか?

    チャネルはたいてい単独でつくられるため、1人に同じ日にメール、SMS、アプリ内メッセージが届いても、誰も気づかないことがあるからです。チャネル横断の送信除外と送信頻度の上限は、チャネルごとではなく1人あたりの全体の量を制御します。それが、連携したジャーニーとスパムの違いです。

  • イベント待ちのノードとは何ですか?

    特定のシグナル(購入、ログイン、返信)が届くか、タイムアウトになるまでジャーニーを一時停止し、その後に先へ進めるノードです。決まった時刻どおりに進むのではなく、実際の行動にジャーニーを反応させられるため、すでに行動した人は、行動を促すためのステップを飛ばせます。

  • A/B分岐は件名のテストとどう違いますか?

    件名のテストは、1つのメッセージの2つのバージョンを比べます。ジャーニーの中のA/B分岐は、タイミング、チャネルの順序、ステップ数などが異なる経路の2つのバージョンを比べ、どちらの経路がより多くゴールに到達するかを測定します。テストの対象は、オーケストレーションの判断そのものです。

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