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Webプッシュとアプリ内メッセージ

Webプッシュ通知は、明示的なオプトインのあと、ユーザーがサイトの外にいてもデバイスやブラウザーに届きます。一方、アプリ内メッセージが表示されるのは、ユーザーがプロダクトを利用している間だけです。リーチも、同意も、果たす役割も異なります。

更新日:6分で読めます執筆 fromHello

要点

  1. Webプッシュは、ブラウザーのPush API、サービスワーカー、許可された通知の権限によって、サイトの外でも機能します。

  2. アプリ内メッセージに別途のオプトインは不要ですが、届くのはその時点でプロダクトを利用しているユーザーだけです。

  3. iOSでWebプッシュを使うには、Safari 16.4以降でサイトがホーム画面に追加されている必要があります。

  4. Webプッシュは人を呼び戻すため、アプリ内メッセージはすでにいる人を案内するためのものです。

結論から言うと

どちらもプロダクトの中で小さなメッセージを表示するため、2つのチャネルは似て見えます。しかし、リーチと同意という2つの線引きでは、正反対の側にあります。Webプッシュは、ユーザーがブラウザーの権限を許可したあと、サイトを離れてデバイスに届きます。アプリ内メッセージは利用中のセッションの中にとどまり、別途の権限は必要ありません。1つではなく、2つの別々のツールとして扱ってください。

Webプッシュの仕組み

Webプッシュは、ブラウザーの3つの要素の連携で成り立っています。サービスワーカー(ブラウザーがバックグラウンドで動かし続けるスクリプト)、Push API(ブラウザーをプッシュサービスに登録し、メッセージを受け取る)、Notifications API(システムの通知を表示する)です。ユーザーはブラウザーの権限プロンプトで「許可」を明示的にクリックする必要があり、クリックするまでは何も送れません。オプトインのあとは、購読のエンドポイントと暗号鍵が得られ、サーバーはタブが閉じていてもブラウザーのプッシュサービス経由で送信できます。メッセージがサイトの外に届くため、Webプッシュはこの中で再エンゲージメントを担うチャネルです。役割としては、アプリの中にあるものより、SMSやメールに近い存在です。注意点は、ブラウザーとOSの対応状況に左右されること、そしてユーザーがいつでも権限を取り消せることです。

リーチと同意の関係。アプリ内メッセージはサイト内にとどまり、オプトインは不要です。Webプッシュとメールはどちらもサイトの外に届き、同意が必要です。強調表示したWebプッシュは、プロダクト内でオプトインを得て、ユーザーを追ってデバイスまで届くチャネルです。

iOSでの注意点

iPhoneとiPadでは、通常のSafariのタブでWebプッシュは機能しません。AppleがWebプッシュに対応したのは、Safari 16.4(2023年3月)以降、ユーザーがホーム画面に追加したWebアプリに限られます。権限のリクエストは、ページの読み込み時ではなく、「購読する」ボタンなどへの直接のタップに応じて表示しなければなりません。つまりiOSで届けられるのは、サイトをWebアプリとしてインストールし、そのうえで権限を許可したユーザーに限られます。デスクトップと同じだと考えず、この差を前提に計画してください。

アプリ内メッセージの仕組み

アプリ内メッセージは、利用中のセッションの中で表示されます。ユーザーがプロダクトを使っている間に表示されるバナー、モーダル、スライドアウト、ツールチップなどです。ユーザーはすでにプロダクトの中にいるため、別途のオプトインはありません。メッセージは体験の一部です。トレードオフはリーチです。アプリ内メッセージが届くのは、いまその場にいる人だけです。離れていったユーザーを呼び戻すことはできず、解約したユーザーの目に触れることもありません。

どちらをいつ使うか

やりたいこと使うチャネル
離れていったユーザーを呼び戻すWebプッシュ(またはメール、SMS)
アクティブユーザーに新機能を告知するアプリ内のバナーまたはモーダル
初めてのユーザーをセットアップに案内するアプリ内のツールチップまたはスライドアウト
サイトの外にいる人に、急ぎのイベントを知らせるWebプッシュ
作業の途中でアップグレードを促すアプリ内のモーダル

率直な役割分担はこうです。アプリ内メッセージはすでに部屋にいる人に対応し、Webプッシュは出ていった人を探しに行きます。ほとんどのプロダクトは両方を使い、カスタマージャーニーの中で連携させて、同じ人が同じ用件でアプリ内のメッセージとWebプッシュを数分以内に続けて受け取らないようにしています。どのメッセージをどのチャネルで、どの順番で、重複なく届けるかを決めることは、多くのチャネルを動かす段階から、それらを1つとして動かす段階への移行です。これはマルチチャネルとオムニチャネルの違いのテーマです。OneSignalやNovuのような単体のツールは、プッシュ通知などの通知配信に特化しています。エンゲージメントプラットフォームは、Webプッシュとアプリ内メッセージを、ほかのチャネルと同じジャーニーのロジックに組み込みます。

FAQ

よくある質問

  • Webプッシュとアプリ内メッセージには同じオプトインが必要ですか?

    いいえ。Webプッシュには、ブラウザーでの明示的な許可が必要です。送信する前に、ユーザーが通知のプロンプトで「許可」をクリックしなければなりません。アプリ内メッセージは、ユーザーがすでにプロダクトを利用している間にだけ表示されるため、別途のオプトインは不要です。

  • WebプッシュはiPhoneで使えますか?

    条件付きで使えます。AppleがiOSとiPadOSでWebプッシュに対応しているのは、Safari 16.4以降でホーム画面に追加されたWebアプリだけです。また、権限のリクエストは直接のタップに応じて表示する必要があります。通常のSafariのタブでは、Webプッシュを受け取れません。

  • アプリ内メッセージは、プロダクトを離れたユーザーにも届きますか?

    いいえ。アプリ内メッセージはセッションに縛られており、ユーザーがアプリを利用している間にだけ表示されます。サイトの外にいる人に届けるには、Webプッシュ、メール、SMSなど、プロダクトを離れてデバイスに届くチャネルが必要です。

  • Webプッシュは頼りにできるほど確実ですか?

    場合によります。配信はブラウザーとOSの対応状況に左右され、ユーザーがオプトインしている必要があり、権限はいつでも取り消されえます。購読者のリストは失われうるものとして扱い、重要な連絡には2つ目のチャネルを用意しておいてください。

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