トレードオフの核心
これは勝者が1つに決まる勝負ではありません。オープンソースでセルフホスト型のツールは、所有をもたらします。データ、コード、改変する自由が手に入る代わりに、インフラを運用する負担を負います。SaaSは手軽さをもたらします。マネージドなホスティング、サポート、早い立ち上げが手に入る代わりに、コントロールを手放し、継続的な請求を払います。問題は、チームがどちらの負担を引き受けたいかです。
「フリー」は価格ではなく自由のこと
根強い誤解があります。フリーでオープンソースなソフトウェアの「フリー」は自由、つまりコードを実行し、研究し、改変し、共有する権利を指しており、費用のことではありません。オープンソースのマーケティングツールでも運用に費用はかかりえますし、実際たいていはかかります。ライセンス料はゼロでも、運用コストはゼロではありません。
表示価格ではなく総保有コストで比べる
SaaSには、コンタクト数やユーザー数に応じて増える、予測しやすいサブスクリプションがあります。オープンソースは見かけ上は安く始められますが、総保有コストが積み上がります。ホスティング、データベース、監視、セキュリティ、連携の作業、そして健全な状態を保つためのエンジニアの時間です。どちらかが自動的に安いわけではなく、規模と、インフラを運用できるチームがあるかどうかで決まります。最初の1行ではなく、全体で比べてください。その比較でオープンソースに軍配が上がったら、オープンソースのMAツールのまとめで候補を絞り込めます。
| 観点 | オープンソース(セルフホスト) | SaaS |
|---|---|---|
| データ | 自社のストア | ベンダーのサーバー |
| コストの構造 | ホスティングとエンジニアの時間 | 予測しやすいサブスクリプション |
| セットアップ | 自社でデプロイして設定 | ログインしてすぐ開始 |
| コントロール | 完全(コードを読み、改変できる) | ベンダーが公開している範囲 |
| 運用 | 自社で運用 | ベンダーが運用 |
データ主権は現実的な検討事項
データ主権を強く重視するチームにとって、重要な点が1つあります。米国に本社を置くSaaSプロバイダーは米国のCLOUD Act(クラウド法)の対象となりうるため、データが物理的にどこにあっても、データへのアクセスを強制される可能性があります。これはEU市場向けのチームが考慮する点であって、結論ではありません。ただ、所有とセルフホストが支持される理由の1つです。何を選ぶにしても、ホスティングの場所はコンプライアンスの代わりにならないことを覚えておいてください。GDPRのもとでは、データ管理者は自社であり、自社の処理と、利用する処理者について責任を負います。