セルフホストが実際に意味すること
カスタマーエンゲージメントプラットフォームは、プロファイル、イベント、セグメント、そしてメッセージを送るチャネルを扱います。これをセルフホストするとは、ベンダーのクラウドにログインするのではなく、自社で管理するインフラでそのソフトウェアを動かすことです。顧客データは、自社のVPCやクラスター内の自社データベースに、自社のアクセスポリシーのもとで置かれます。APIを通してしかアクセスできない、共有のマルチテナント型システムには置かれません。運用に何が必要か(サービス、データベース、要件)を具体的に知りたい場合は、セルフホストのアーキテクチャのページをご覧ください。
向いているチーム
セルフホストが向いているのは、データの保管場所を選ぶこと、ベンダーロックインを避けること、顧客に関わるコードを読めることを優先するチームです。技術力のある小さなチームや、データを自社で管理することを強く重視する企業が多いでしょう。サポート窓口があり、サーバーを運用しなくてよいフルマネージドのサービスを望むなら、ホスティング型の選択肢のほうが合うかもしれません。クローズドなSaaSでも、メンテナーが運用してくれるオープンソースのプラットフォームでもかまいません。それも正当な選択です。セルフホストの方向で考えるなら、オープンソースのMAツールのまとめで、適性とライセンスごとに選択肢を比較しています。
- データの保管場所:顧客データを物理的にどこに置くかを、自社のアカウントの中で選べます。
- ロックインなし:ベンダーの判断で、プラットフォームやそのデータを取り上げられることはありません。
- 検証できる:顧客データを扱うコードの経路を、読み、監査し、改変できます。
コントロールはコンプライアンスと同じではない
セルフホストをプライバシーの保証とみなしたくなりますが、そうではありません。GDPR(EU一般データ保護規則)では、処理の目的と手段を決める者がデータ管理者であり、主たる責任を負います。セルフホストでもSaaSでも、それは自社です。この立場は処理の実態にもとづいて判断され、サーバーの置き場所では決まりません。セルフホストで手に入るのはコントロールの手段であり、それを使うのは自社です。顧客データを自社で所有するとGDPRとセルフホストもご覧ください。
「データは管理下から出ない」に付く、1つの正直な但し書き
セルフホストしたデータは自社の環境にとどまりますが、メッセージは届けなければなりません。メールとSMSはプロバイダーを通じて送られ、そのプロバイダーは処理者として、自社に代わって個人データを処理します。つまり「データは管理下から一切出ない」は、保管と計算については正しく、配信については注記が必要です。これはごく普通のことで、適切な契約を結べば対応できます。